聴覚障害のある方は、文字やイラスト、筆談や手話など、視覚情報を中心に情報を入手することになります。しかし、相談窓口に電話番号しか掲載していなかったり、手話や筆談の対応が可能な窓口が少ない、または見つからなかったりして、必要な情報にアクセスしにくい場合があります。記者会見などの放送も、手話通訳者がいないために内容が理解できないことがあります。
また、今回は、新型コロナウイルスの予防対策として、多くの方がマスクをして過ごしています。このような状況では、口元の動きを読んで話の内容を予測・理解することや、手話における非手指動作(表情や頭部の動きなど)を見ることが難しくなります。
こうした困り事へのサポートとしては、筆談や、スマートフォンでテキストを表示するといった代替手段でのコミュニケーションが有効です。ただし、手話を第一言語とする方の中には、テキストコミュニケーションでの表現や内容理解が難しい方もいます。そうした場合は、その方に無理のないペースで、イラストや写真をあわせて見せる、身振り手振りを交えるといった工夫をしてみてください。
聴覚障害や難聴のある方が利用・相談できる社会資源としては以下のようなものがあります。
- 厚生労働省の相談窓口(メールアドレス・FAX番号が公開されています。外部リンク)
- 日本財団の電話リレーサービス(「手話や文字」と「音声」を通訳。外部リンク)
- 全日本ろうあ連盟のオンライン相談(外部リンク)
そのほか、通院や買い物の際に利用できる手話通訳者の派遣制度がある自治体もあります。各自治体サイトの「障害者福祉」や、身体障害者福祉連合会などのWebサイトをご覧ください。
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