もくじ
相談の前に用意しておくと便利なもの、安心なもの
各種窓口での相談の前に、ご自身の特性や困りごとを伝えやすくするツールや、スマートフォン等で使えるコミュニケーションアプリを準備しておくと安心です。
困りごとや必要な配慮を伝えられるカードやシートなど
ご自身の障害特性と、配慮してほしいポイントを記したカードやシートを用意しておくと、窓口担当の方に困りごとや必要な配慮が伝わりやすくなります。
例えば、
- 手話通訳が必要です
- 筆談で対応して下さい
- 人工内耳や補聴器を使用しています。ゆっくりはっきり話して下さい
などが書かれたカードです。
自治体によっては、困り事や配慮事項をまとめられるツールを提供している場合もあります。
上記は仙台市で提供しているツールですが、自分で必要な情報を整理してオリジナルの「お願いカード」を作ってみるのも良いでしょう。
コミュニケーションを支援するスマートフォンアプリ
聴覚障害や言語障害などがあり、口頭会話が難しい場合や、文字情報があった方が安心・理解しやすいという場合に活用できるアプリを紹介します。
こえとら
こえとらは、定型文や、あらかじめ登録した文章をすぐに表示し、相手に伝えられるアプリです。何らかの理由で発話が難しい場合に有効です。
UDトーク
UDトークは、相手の発した言葉を自動で文字起こししてくれるアプリです。相手の会話内容を理解するために、補助的に使用してみて下さい。
お住まいの地域にある障害福祉関連の窓口へ
生活やお金の相談をする場合、まずはお住まいの地域の役所に設置されている「障害関係の担当窓口」に行くのが確実です。窓口の名前は自治体によって異なりますが、「障害福祉課」や「社会福祉課」といった名前がついている場合が多いです。
障害特性に応じた配慮が得られるだけでなく、相談・申請したい内容に対応した窓口へつなげてもらうこともできます。さらに、自治体によっては、手話通訳や、要約筆記を依頼することもできます。
障害関係の窓口は、障害のある方の特性や困りごとに応じて、柔軟に対応する準備ができています。以下で紹介する「年金」「税金」以外にも、様々なお金や生活のための支援があるので、気兼ねなく相談してみてください。
税金についての相談や申請をする場合
現在、新型コロナウイルス感染症の影響によって納税が難しい方を対象とした、納税猶予の特例制度が施行されています。
税金についての相談は、FAX窓口、メール窓口で行えます。一般的な税金の相談でもFAXやメールが使えますので、心配せず問い合わせてみましょう。
- 対応する窓口
- 各自治体の税務署。各自治体ごとに、聴覚障害のある方を対象としたFAXの窓口が用意されています。メールで相談することも可能です。 FAX番号やメールアドレスはこの表の下に記載しています。
- 用意しておくと安心なもの
- 印鑑
- 身分証明書
- 障害者手帳(持っている場合)
- 相談や申請に必要な書類は、申請内容によって変わる場合があります。「必要書類が何か」ということも、FAXやメールで確認しておくと安心です。
FAXでの各自治体の相談窓口
- 札幌国税局
011-261-7675 - 仙台国税局
022-711-5135 - 関東信越国税局
048-833-9680 - 東京国税局
03-3294-4300 - 金沢国税局
076-231-2310 - 名古屋国税局
052-951-4614 - 大阪国税局
06-6773-5400 - 広島国税局
082-221-9391 - 高松国税局
087-831-3205 - 福岡国税局
092-411-0124 - 札幌国税局
011-261-7675 - 熊本国税局
096-369-5200 - 沖縄国税事務所
098-870-0587
メールでの相談窓口
- 参考
年金についての相談や申請
日本年金機構の方針に基づき、すべての年金事務所窓口では筆談での相談を行っています。事前の申込みは必要なく、直接窓口に相談しに行って大丈夫です。その際は、筆談を希望する旨を伝えられるカードがあると安心です。
その他、FAXでの相談窓口もありますので、不安な方はまずFAXでの相談を検討してみてください。
- 窓口
各自治体の年事務所が対応しています。
FAXを利用する場合、日本年金機構のウェブサイトからダウンロードできる「文書相談受付票(ファクシミリ)」に記入して、お住いの自治体の年金事務所のFAX番号へ送信します。
ファクシミリによる年金相談のご案内|日本年金機構
文書相談受付表(ファクシミリ)|日本年金機構 - 用意しておくと安心なもの
- 印鑑
- 身分証明書
- 障害者手帳(持っている場合)
- 必要になる書類は申請の内容によって変わります。FAX窓口であらかじめ問い合わせておくとスムーズです。
- 参考
特別定額給付金についての相談や申請
特別定額給付金の申請は基本的に郵送かオンラインのみとなっています。
ですが、自治体によってはオンライン申請を中止しているところもあり、状況が変化しているため、郵送での申請をおすすめします。
また、不安や疑問がある場合、役所窓口での相談が可能です。その場合は、お住まいの自治体役所の障害福祉関連の窓口へ行ってみましょう。必要な配慮とともに、不安や疑問を解消するための案内をしてもらえます。
また、一般社団法人全日本ろうあ連盟が、各自治体の給付金に関する手話言語動画へのリンクをまとめたページを作成しています。ぜひ参考になさって下さい。
一般社団法人全日本ろうあ連盟 給付金に関する手話言語動画へのリンクまとめ
- 申請方法(郵送)
各自治体からご自宅へ送られる申請用紙に記入し、返送する。 - 申請に必要なもの(郵送)
- 口座情報が確認できるもの
- マイナンバーが確認できるもの
- 本人確認書類
- 免許証・マインナンバーカード・障害者手帳などのコピー
新型コロナウイルスに感染したかもしれないと思ったときの相談先
新型コロナウイルス感染症への感染の不安がある、疑いがある……という場合、FAXやメールでも相談する手段があります。
- 相談窓口
厚生労働省(聴覚障害のある方を対象とした窓口)
FAX:03-3595-2756
メール:corona-2020@mhlw.go.jp
下記のように、FAXで送信するテンプレートを用意している自治体もあります。問い合わせる際にご活用ください。
FAX相談用紙(ろう者/難聴者/中途失聴者用)|静岡県富士宮市
- 特記事項
各自治体に、専用のFAXやメール窓口が設けられている場合があります。お住まいの自治体に電話窓口しかない場合は、厚生労働省の「聴覚障害のある方を対象とした窓口」へ連絡することをオススメします。
その他生活について相談できるところ
一般社団法人全日本ろうあ連盟は、新型コロナウイルス感染症に関連して、次のような内容について手話言語によるオンライン相談を行っています。いずれも、それぞれの分野の専門家が相談に対応します。
生活相談
新型コロナウイルス感染症についての心配ごと、人間関係、家庭や介護などの困りごとなど
法律相談
新型コロナウイルス感染症による解雇や減給など、就労に関連した困りごと
- 参考